香川大学Bonsai☆Girls Project


2日目(2015年11月1日)は、Bonsai☆Girls Projectの五葉松こけ玉盆栽づくり体験からスタート。

高松は松盆栽の産地。2014年の生産戸数は219、出荷額は2.7億円(香川県農業流通振興課)、近年は海外向けの情報発信に取り組み、出荷の増大を目指しているようです。

ところが、私もそうでしたが、高松が盆栽の産地であることを知ってる人がほとんどいない。そこで、盆栽の認知度向上による地場産業の振興を目指して結成されたのがBonsai☆Girls Projectです!普段は10名強のメンバーが、盆栽の師匠に学び、盆栽の知見を深め、それらを各地で開催するワークショップで参加者に伝えている彼女たちですが、今日は自分たちが学ぶ香川大学の学祭で体験メニューの提供しています。

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(私の写真は古川先生にお借りしましたm(_ _)m)

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水のやり方、肥料のやり方(やる時期等によって形をコントロールできる)等々を聴きながらの作業は、楽しい経験となりました。

日本各地に精魂込めた仕事をこなす生産者の方が多数いらっしゃると思いますが、そのこだわりが十分に伝わっているとは言えないのが現状だと思います。じゃあ、webや冊子をつくれば良いのかというと、それで伝わるなら苦労しない。生産者、もしくは生産者に共感した彼女たちと、私のように何も知らない者がチョットした時間を共有することで、伝わる情報の量、質ともにあがっていくのかな、と感じた時間でした。

古川先生にも盆栽にまつわるいろんな話をうかがいましたが、なるほど、そういうこと!というネタが沢山でした。盆栽、結構おもしろいですよ!知ることからはじめてみてください。地元紙が立派な盆栽特集もやってます!リンクに、Bonsai☆Girls Projectがないのが問題ですが(笑)


香川大学小豆島sakateプロジェクト


今日から2日間、香川大学経済学部古川尚幸先生が学生とともに取り組むプロジェクトを視察するために香川県を訪れています。

1日目の今日、昼間は香川大学小豆島sakateプロジェクトの現場を訪問。

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2011年に閉店した小豆島町坂手地区で最も古い喫茶店白鳥を、住民のまちおこしグループ「んごんごクラブ」や地元自治会婦人部と連携して、2013年に「コミュニティカフェ」として復活させ、学生たちがシフトを組んで土日祝日に営業しています。

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まさに昭和という店内で3名の学生が勤務していましたが、コミュニティカフェとしての様子が垣間見えるシーンに出会いました。言葉は正確に覚えていませんが、

住民:コーヒー
学生A:モカ、ブルーマウンテン・・・がありますけど、どれにしましょうか?
学生B:いつも〇〇さんはブレンドでしょ!

というやりとりがあったり、小豆島はチョコレートの生産量が多いことを学生に教えてくれたり。最後はバスに乗り遅れた私たちを港に送ってくれました(笑)

たくさんの人やお金が動く、なんてことはありませんが、地域にとってなくてはならない場所、学生の学びにとっても貴重な場になるんだろうな~と感じた時間。もったいぶった記述ですが、興味のある方はぜひ白鳥を訪れて、お客さんと学生の表情を覗いてください!

それと、せっかくの機会なので、カレーライス500円とそうめんナポリタン500円を注文。いずれも素朴な味わい。量は少なく見えますが、モチッとした麺やご飯・ルーのせいか、ボリュームも十分でした(^^)

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高松に戻った夜は、明日視察予定のBonsai Girls Project香川大学直島地域活性化プロジェクトの学生も合流して、一鶴で美味しく親鳥を。ごちそうさまでした!

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(最終のご案内)平成27年度長崎大学経済学部公開講座のご案内


平成27年度長崎大学経済学部公開講座「域学連携の現状と課題~長崎大学経済学部は如何に地域と繋がるのか~」、最終のご案内です。

大学の学生や教員を巻き込んで事業・取り組みを展開したい企業、NPO、行政の皆さんに、ぜひ、受講いただきたいと思っています。ちなみに、私の担当回では、山口研究室と行政等との連携(山口への委託研究等を含む)、山口の各種審議会への参加の経験等、15年間の学外との関係を総括し、本学部と地域の皆さんとの関係、お互いが注意すべきことなどについて考えたいと思います。

2015年10月28日(水)19:40~21:10(経済学部新館201教室)から、毎週同時間、11月25日(水)まで全5回の講座。受講申込期限は10月20日(火)までとなっていますが、今日電話しても大丈夫なはずです(^^;)詳しくは、以下のPDFファイルをご覧下さい。前回のご案内に、少し加筆してあります。

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皆さまの受講をお待ちしています!


平成27年度長崎大学経済学部公開講座のご案内


平成27年度長崎大学経済学部公開講座「域学連携の現状と課題~長崎大学経済学部は如何に地域と繋がるのか~」のご案内です。

2015年10月28日(水)19:40~21:10(経済学部新館201教室)から、毎週同時間、11月25日(水)まで全5回の講座。受講申込期限は10月20日(火)まで。詳しくは、以下のPDFファイルをご覧下さい。

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皆さまの受講をお待ちしています!


被災地支援シンポジウム「被災地支援から私達が学ぶべきこと~他人事を自分事に~」報告


(2012年3月11日CBSNブログより転記)

コミュニティビジネススクウェアながさき(CBSN)の西です。

2012年3月11日、東日本大震災発生から一年が経ちました。
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方の一日も早い復興を願っています。

震災後一年を過ぎましたが、被災地では未だ課題が山積みです。そのような現状をお伝えし、長崎の皆さんに改めて被災地支援を考えてもらう機会を設けたく、先月シンポジウムを開催しました。

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2012年2月18日に開催した被災地支援シンポジウム「被災地支援から私達が学ぶべきこと~他人事を自分事に~」の報告をさせていただきます。

はじめに
『「いいこと」が一番怖い』、この言葉に象徴されるように、「いいことをしている」と思い込んでいるボランティアと被災者のニーズとのミスマッチの怖さを、2週間の被災地ボランティア経験で目の当たりにし、被災地支援活動における被災者視点の重要性、他人事を自分事として捉えることの大切さを感じました。そこで今回、被災地でボランティアコーディネーターを務められた映画監督の花堂純次氏、宮城県気仙沼市で福祉施設の支援員をされている伊藤純子氏をお招きし、被災地支援活動から長崎が学ぶべきことというテーマにてシンポジウムを開催しました。

3時間を越える内容すべてを議事録にすると、膨大な量になるため、CBSNの解釈の下、被災地(者)や福祉施設の現状等についてのお話は伊藤純子氏から、ボランティアの現状や課題等については、花堂純次氏のお話を中心にまとめています。また、まとめにはパネルディスカッションの内容等も含んでおり、2週間被災地ボランティアを経験した学生3名の意見、今回のパネルディスカッションのコーディネーターであり、阪神・淡路大震災の際に5年間神戸市長田区の復興に関わった経験のある長崎大学経済学部准教授山口純哉の意見も反映させていただきました。

この文章におけるありうべく過誤はすべてCBSNに属します。

1.被災地・被災者・ボランティアの現状

(1)震災当時
高齢者や障がい者の避難が優先されたために、、彼らが従前の隣人から切り離されるなどして、結果的にコミュニティの崩壊を招き、彼らに必要な支援が行き届かなくなってしまった。また、「みんな、自分が大変な時には、支援が必要な人にやさしくできない」ことから、社会的弱者は平常時よりもさらに厳しい環境にさらされた。さらに、行政の支援では「公平な不平等」が起こり、物資があるにもかかわらず、授産施設では十分な支援を得られなかった。一方で、ボランティアやNPOは行政に比べ融通が利くため、彼らにも迅速に対応した。

(2)震災発生数ヵ月後
被災地は、焼けた船が陸地に鎮座し、津波ですべて流されてしまった状態のところが多い。福祉施設の利用者も職員も被災者という状況の中で、事業所の定員を超えて、津波で被害にあった他の事業所から利用者を受け入れざるを得ない状況だった。震災を機に、就職先から解雇された障がい者もいる。助けてと言えない東北人気質から、ボランティアに頼ることができない被災者や、物を奪い合う被災者、被災度比べをする被災者等、様々な人間の姿があった。被災者も人間で、被災が人間のエゴを露わにしてしまう。

そのような被災者の現状がある中で、自分の欲求を満たすことを第一に考えるモンスターボランティアの存在もあった。自分のスキルを発揮したいだけで被災者のニーズを捉えていないボランティア、仲間づくりのためにきたボランティア等である。自分は良い事をしている、やってあげているという感覚のボランティアが多く、被災者視点をもたない善意の押し付けが被災者の迷惑となることもあった。たとえば、ボランティアによる無料の炊き出しでは、震災当時は必要であったが、必要期間以上に炊き出しを続けることで被災者の雇用を奪い、さらにはもらい癖を生み、被災者の自立を阻害する可能性もある。また、ありがとうと言い続けなければならない被災者と「ありがとう」と言われることの満足感を求めるボランティアとの関係が被災者の精神的なストレスを生む場合もある。

(3)震災から1年を迎えようとする現在
被災地では、瓦礫は撤去されたものの更地になっただけで、復興という意味においては震災後から何も変わっていない。復興への変化を求めるメディアは、何も変わっていない被災地の現状を映し出すことはほとんどなく、メディアでのみ情報を得る怖さを感じた。

震災から1年経とうとする今でも、やはり復興に前向きな被災者と後ろ向きな被災者のどちらもいる。パチンコ店にならぶ被災者も大勢いる。また、支援の狭間で苦しむ被災者(生活弱者)もいる。さらに、復興計画では県と国が市と連携できておらず、結局市民が苦しむ事態になっている。毎日死亡者数、行方不明者数が新聞に載り続けることが未だ現実である。テレビでとり上げられるのは、ほんの一部の被災者にすぎず、まだまだ過酷な現状にある被災者、被災地を忘れてはいけない。

2.復興に向けた課題

(1)被災者
被災者間には、被災状況の違いによる復興への意識の違いがあり、復興計画の合意形成はなかなか進まない。このような現状の中で、雇用、生活、コミュニティの消失等が懸念されていることからも、特に雇用や生活においては、まずは可能な範囲で自立への道を模索することが必要である。

(2)行政
市町村と県・国の連携が最重要課題である。また、生活弱者にも目を向け、民間の支援団体との情報の共有が必要である。

(3)ボランティア
被災者のニーズを第一に考え、「他人事を自分事にする」被災者視点に立った支援をしなければならない。また被災地の復旧、復興度合等、時間経過に合わせた支援、たとえば、被災後数か月がたって、被災者の心の問題が顕在化した際にはその専門家が支援に入る等が必要である。

3.支援の在り方

(1)被災地への支援
各々が「他人事を自分事にする」当事者視点を持ち支援をしなければならない。支援する側としての立ち位置を考え、謙虚に被災地の現実を知る姿勢も重要である。また、被災地の現状を伝えること、「被災地を忘れていない」というメッセージを発信し続けることが私たちにできる支援の1つなのではないか。

(2)阪神・淡路大震災の教訓として
阪神淡路大震災と同様、被災地では、今後さらに震災による被害が拡大し深刻化していく。実は阪神も未だ復興には至っておらず、震災から現在まで600人もの独居死が発生していたり、震災のショック等で障害を抱えてしまった人が多く存在するなど、依然として深刻な問題が残る。ボランティアとしては、何でもリーダーの言う事を聞きロボットになれる人、被災者視点で自ら考え、臨機応変に行動できる人、この2種類が必要なのではないか。

(3)長崎が学ぶこと
私たちが今後の支援について考えるとき、メディアで流れてくるナレーションの情報だけでなく、テレビ画面の映像をつぶさに観察することで足りない支援がわかることもある。重要なのは、こちらから「こんな物必要じゃないですか」と情報を出すこと。メディアを通じてでも足りないものは見えてくるし、自分から情報を出すことでわかることもある。高くアンテナを張り注目することから支援が始まる。

4.結論
被災地支援活動は地域の課題を解決する市民活動の延長線上にあり、「他人事を自分事にする」当事者視点が、被災地支援だけでなく、今後長崎で市民活動をしていく中でも重要である。

さいごに
当日はお忙しい中、学生から市民活動団体の方まで、様々な方においでいただき、ありがとうございました。自らの被災地でのボランティア経験を通して感じたこと、長崎に戻った時の被災地との「温度差」から感じ、考えたこと、そして今回のシンポジウムでの講演等を通して考えたことに共通するのは、やはり「他人事を自分事に」できなければ、被災地で本当に望まれるような支援はできないということでした。

もし自分の身に同じようなことが起きていたなら、どのようなことが必要なのか、刻一刻と関心が薄れ、忘れられてしまうことがどれだけ悲しいのか等、自分事として被災地を想うきっかけとなれば幸いです。

今回講師に来ていただいた花堂純次様、伊藤純子様、並びにシンポジウムにご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

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被災地支援に関するシンポジウムのご案内


(2012年1月22日CBSNブログより転記)

こんにちは。
コミュニティビジネススクウェアながさき(CBSN)の西です。

このたび、以前から企画しておりました被災地支援に関するシンポジウムについて、以下の通り開催することになりました。
皆様ふるってご参加ください。

被災地支援シンポジウム「被災地支援から私達が学ぶべきこと~他人事を自分事に~」

1.趣旨
CBSNでは、スタッフ3名が2週間の被災地ボランティアを経験し、例会等でも被災地支援についてとりあげ、微力ながらも、被災地の復興に貢献するべく、活動を行ってきました。また、ボランティア派遣プロジェクトT-ACTにおいて3ヶ月間ボランティアリーダーを務めた映画監督花堂純次氏の講演会を拝聴しました。その結果、被災地支援活動に取り組む際の「被災者視点」の重要性が、長崎県内における日常的な市民活動にも通ずることを強く認識しました。そこで、既に被災地支援に取り組まれている個人・団体をはじめ、被災地支援以外の市民活動に取り組まれている個人・団体の活動のさらなる発展に微力ながら資する場を設けたく、また広く市民の方々に被災地に対しての関心を抱いていただくべく、長崎市と協働して、以下のシンポジウムを企画しました。

2.概要

(1)目的
被災者、ボランティアリーダー、ボランティアの視点から被災地支援における被災者視点の重要性を議論することを通じて、長崎県内における被災地支援団体はもちろん、被災地支援以外の市民活動団体が地域社会や人のために、活動のさらなる発展を目指し、自らの活動を評価し見直すきっかけを提供すること。

(2)日時
2月18日(土) 14:00~17:00

(3)場所
長崎大学経済学部新館101号室(長崎県長崎市片淵4-2-1)
経済学部へのアクセス
http://www.econ.nagasaki-u.ac.jp/infor/access.html
キャンバスマップ
http://g.co/maps/db63q
※新館は矢印のところです。

(4)定員
100名程度(先着)

(5)参加費
無料

(6)主催者等
主催:コミュニティビジネススクウェアながさき、長崎市
共催:ソーシャルビジネス人材育成プログラム開発研究会

(7)参加申込み方法
お名前、ご所属、連絡先(メールアドレスもしくは電話やFAX等)を下記webサイト参加申込みフォームもしくはメール・FAXにて、ご連絡ください。なお、お知らせいただいた参加登録情報は、参加者名簿の作成、例会のご案内等、CBSN例会やイベントの開催にあたっての事務作業にのみ使用します。

3.プログラム詳細

14:00~
開催のあいさつ

14:05~
第1部講演「映画監督の見た被災地」(75分)
講師 映画監督 花堂純次氏

15:20~
休憩

15:25~
第1部講演「被災者の現状」(45分)
講師 社会福祉法人洗心会ワークショップひまわり支援係長 伊藤純子氏

16:10~
休憩

16:15~
第2部パネルディスカッション 「今後求められる支援とは」(40分)

パネリスト
映画監督 花堂純次氏
社会福祉法人洗心会ワークショップひまわり支援係長 伊藤純子氏
長崎大学経済学部山口研究室 4回生 大坪泰斗
長崎大学経済学部山口研究室 3回生、CBSN代表 西悠美江
長崎大学経済学部山口研究室 3回生 西彩花
コーディネーター:長崎大学経済学部准教授 山口純哉

16:55~
まとめ

17:00~
閉会

4.講演内容(以下はあくまでCBSN側が想定した内容ですので、変更の可能性があります。)

(1)第1部講演「映画監督の見た被災地」
ボランティアと被災者のニーズのミスマッチの存在や被災者の状況の変化、「他人事を自分事に」していくことの重要性等についてお話いただきます。

(2)第1部講演「被災者の現状」
被災直後の現状や、ボランティアの支援について、そして今どのような支援が求められているのか等をお話しいただきます。

(3)第2部パネルディスカッション「今後求められる支援とは」
花堂氏、伊藤氏、2週間被災地ボランティアを行った3人の学生という3つの違った視点から、被災地支援に学んだことや今後どのような支援が必要か等を議論します。また、参加者の方からの質疑も受け付けます。

5.登壇者紹介

(1)花堂純次氏
宮崎県宮崎市出身。宮崎県立南高校を卒業後、日本大芸術学部映画学科へ進学。在学時代から助監督として活躍し、1984年に「愛の嵐」で監督デビュー。2001年には「羊のうた」で映画監督デビューを果たす。T-ACT気仙沼チームのボランティアリーダーとして6月から8月にかけての3ヶ月間、宮城県気仙沼に滞在し、多くのボランティアをまとめ、被災地支援を行った。

(2)伊藤純子氏
宮城県気仙沼市唐桑町在住。指定就労継続支援B型事業所ワークショップひまわりで支援係長を務める。ひまわりでは、安定した取引先であった大型漁船への納品が震災で中断し、主軸となっているクッキー販売が減少する等、厳しい状況の中、奔走している。震災から数か月がたち、『「自立して生活する」が問題となり、与えられ寄り添う現実から、自分で「生きて活動する」ことへと変わりつつあります』と伊藤氏はつづる。(ブログ「ハンセン・アジア・世界」より抜粋)

(3)山口純哉氏
愛媛県松山市出身。長崎大学経済学部准教授。専門は地域経済学、ソーシャルビジネス等。阪神淡路大震災においては、5年間神戸市の長田区に入り、地場産業であるケミカルシューズの産業復興を研究。今回の東日本大震災では、阪神淡路大震災の教訓を生かすべく、研究に着手。

(4)長崎大学経済学部山口研究室ゼミ生3名(大坪泰斗・西彩花・西悠美江)
被災地ボランティア派遣プロジェクトT-ACTに参加し、6月25日から7月8日の2週間、宮城県気仙沼でニーズの掘り起こしから瓦礫処理に至るボランティアを経験。その後、長崎からの継続的支援のあり方や被災地支援から長崎県の市民活動が学ぶべきことは何かを模索している。

以上


被災地で・・・


(2011年7月13日CBSNブログより転記)

こんにちは。西Yです。
私は6月25日から7月8日まで宮城県気仙沼市にボランティアとして行ってきました。
稚拙な文章ですが、報告させていただきます。

今回、T-ACTプロジェクトに参加させて頂いて、気仙沼で活動することになったのですが、ここに来れて本当によかったと思います。
震災があった日から、メディアで流れる情報を見てはいたのですが、やはり百聞は一見にしかずで画面の前で見ていたのでは、伝わらなかったものに出会うことができました。

まず、よく言われる臭いです。
車から被災地へ降りた瞬間、鼻を突き刺す臭いは強烈で、海の臭い、腐った臭い、油の臭い、ヘドロの臭い、様々な臭いが織り交ざって、被災地を漂っています。マスクをしていなければ、肺や気管をやられてしまうそうです。

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気仙沼漁港、打ち上げられた船の前で作業の合間に撮った写真

そして、大量のハエ、しかも親指大ほどの大きなハエです。瓦礫を撤去していても、被災現場を見ていても、現れます。
こちらでは、ペットボトルに砂糖、お酒、塩を入れたもので、ハエ取りをつくっているのですが、2リットルペットボトルの半分まで、ハエで埋め尽くされているのが普通でした。

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港近くの住宅街だった場所に置かれたハエ取りペットボトル

それから、自分の目を通して見る、360度被災している状況は胸に来るものがあり、言葉にならないものがありました。もしこれが、自分の住んでいる町だったら、と考えるだけで、どうしようもない虚無感に襲われ、私が被災者だったら、この町にもう一度戻ってこようとは思わないのではないかと感じました。

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石巻の様子

しかし、被災者の方は私が考えているよりも強く、前向きなのだということも感じました。
たとえば、瓦礫撤去を依頼されたお宅の方は、ご自身も被災され、家の片づけに追われていながら、私たちボランティアのことを気遣ってくださり、昼食までごちそうしてくださりました。
昼食の間、お話を聞かせていただいたのですが、その方は牡蠣の養殖業をなさっていて、「津波で海がすごく怖く思えるし、憎みたくもなるけども、私たちは海の恩恵を受けて、食べていかなければならないから、ここを離れず、もう一度牡蠣を育てたい。」とおっしゃっていました。牡蠣は育てるのに数年かかるそうで、根気のいるものですが、やはり海に携わる仕事がしたいのだと思います。

宿泊先のご夫婦の友人の方にも、お話を聞かせていただきました。その方は、津波から命からがら着の身着のままで逃げ、自宅は全壊し、避難所から今度仮設住宅へ移るそうです。避難所で生活している中で、「ボランティアに大変感謝しているが、いつまでもお世話になりっぱなしではいけない、今度は恩返しに何か始めなければならない」と思うようになったそうです。そこで仮設住宅に移ってからは仕事を探して自立すると考えられていました。
でも、被災者の中には「無料で生活できるのだからこのままがいい」と一向に自ら動きだそうとしない方もいるそうで、そういう人たちも一緒に頑張っていけるよう、ボランティアもかかわり方を考えなければならないと思いました。

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瓦礫撤去を行ったお宅で昼食

帰り際に見たニュースで瓦礫の撤去率が未だ35%なのだと知りました。

4か月経ってもまだ35%なのかと落胆するとともに、直感的に日本国民全員がボランティアに行かなければならないのではと思いました。それは、無理だし、地域の経済や、雇用を考えれば、妥当ではないですが、少なくとも、国民全員が被災地へと関心を持ち、何らかの支援をする必要があるのではないかと思います。募金でも、物資提供でも、雇用を生み出す仕組み作りでもいいと思います。

”被災地のために、自分が何ができるか”を、そしてそれが被災地で望まれているかを考えながら、長崎で支援できることを見つけていこうと思います。

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気仙沼漁港の様子

また、機会があれば報告させていただきたいと思います。


日本経済政策学会第68回全国大会


駒澤大学で開催された日本経済政策学会第68回全国大会「東日本大震災特別セッション」にて報告。

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政治家の講演も。

松原先生が強調されたように、今回の震災はCrisis on crisis。マクロだけではなく、被災地に立地する水産加工業等についても同様。神戸市長田区に集積しているケミカルシューズ産業も、中国に追い上げられる中で阪神淡路大震災を経験し、二兎を追うことを求められた。

ケミカルシューズ産業の復旧・復興を踏まえて、長期的には、

・集積の再形成、
・その集積をコスト削減型から創造型に転換するために企業・産業をサポートする人と情報の投入(たとえば、High-Tech GründerfondsERVET

が東日本大震災で被害を被った地場産業の復興過程に欠かせないことを提示。量的な問題ではなく、機能、質が重要。

時間の制約もあり、どこまで伝わったかどうかわかりませんが、地場産業にどれだけの困難が待ち受けているのかについてはお話しできました。貴重な機会を与えていただいた皆さまに感謝。


東日本大震災被災地ヒアリング等


2011年4月30日(土)~5月3日(火)の4日間、水産加工業等の地場産業および中小企業の被災状況、復興への課題を把握するために、宮城県気仙沼市・石巻市の被災状況を視察するとともに、仙台市にて商工団体へのヒアリングを実施。

<行程>

*長崎-羽田間以外は全てレンタカーで移動

4月30日(土)長崎→羽田→山形(仙台にて宿泊場所が確保できなかったため山形泊)

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渋滞中の東北道

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PAのボランティアインフォメーションセンター(兵庫県等設置)

5月1日(日)山形→気仙沼→石巻→仙台(仙台泊)

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陸に打ち上げられた漁船(気仙沼)

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陸に打ち上げられた漁船(気仙沼)

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冠水した中心部の道路(気仙沼)

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家人が避難したことを手書きで記した掲示板(気仙沼)

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県道26号(東浜街道)JR気仙沼線松岩駅手前

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県道26号(東浜街道)JR気仙沼線松岩駅手前

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県道26号(東浜街道)JR気仙沼線松岩駅通過後

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全国からの支援へのメッセージ(石巻市JR石巻駅近くの商店街)

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石巻市旧北上川河口付近

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石巻市旧北上川河口付近

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石巻市旧北上川河口中瀬

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石巻市旧北上川河口中瀬

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石巻市に設置された日本財団の造水・給水所

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鹿島御児神社からの眺め(海岸方向)

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同神社対岸の冠水した住宅地

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石巻漁港周辺の水産加工業等集積地

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石巻漁港周辺の水産加工業等集積地

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石巻漁港周辺の水産加工業等集積地

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石巻漁港周辺の水産加工業等集積地

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石巻漁港周辺の水産加工業等集積地

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石巻漁港周辺の水産加工業等集積地

5月2日(月)仙台にて宮城県商工会連合会ヒアリング→仙台空港周辺視察→宇都宮(羽田まで戻れないため)

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宮城県商工会連合会にてヒアリング

(仙台空港周辺は動画にて撮影したため編集待ち)

5月3日(火)宇都宮→羽田→長崎

<備忘録>(あくまで印象・推測。事実誤認あり得る)

・津波の影響もあり、阪神淡路とはニオイがちがう。

・復旧に人・モノ・カネ・情報の全てが不足。特にがれき撤去や泥出しに携わる人。

・住宅はもちろん、水産加工場等の雇用の場、商店街等の購買の場など、生活を支える基礎的な機能の回復に時間がかかる。気仙沼市、石巻市の産業構造を特化係数で見てみると、水産業の値高。

・水産加工品等の市場において、気仙沼市や石巻市の起ち上がりに時間がかかれば、それらの地域を発注先としていた企業の他地域企業へのシフトが懸念される。一部の品目においては喫緊の課題に。供給力を回復させれば良いという論調も見られるが、大きな間違いではないか。起ちあがった際の競争力が問題。もちろん、それをどう高めるのか、具体的な方法について検討が必要。

・気仙沼、石巻ともに、従前の水産加工業等は職住混在もしくは職住近接の空間構造。何故そうなっているのか。もし空間構造が企業活動に正の影響を与えていたなら、内陸部に暮らし沿岸に通うという職住分離は難しい。

・地域復興の大まかな道筋が見えなければ、土地の制約等から産業の復興も難しい。

・阪神淡路との違いが強調されているが、産業復興に関する課題等についてはほとんど同じではないか。教訓を活かすべき。

・帰崎後、テレビを見て、番組のおめでたさに気分が悪くなる。自粛には反対だが、もっと真剣に生きなければならないのでは。